令和2年6月10日 第2回定例会


 質問事項4   小中学校授業・学習の環境について
 最初に、学習のおくれへの対策と課題についてです。
 文部科学省の新型コロナウイルスに関する学校の衛生管理マニュアルでは、学校の生活様式を示して、身体的に距離をできれば2メートル程度、最低1メートルは確保し、学年などで登校日を分ける分散登校などの検討を求めています。
 6月1日から徐々に分散登校していますが、現状どのように児童・生徒は登校して学校生活を過ごしているのでしょうか。
 学校教育のおくれが深刻化していることは、学校長を初め、教育にかかわっている現場の教員だけではなく、保護者の心配ははかり知れないものではないかと察します。
特に小中学校の新1年生については、新しい環境になじめずスタートしたわけですからなおさらです。
 文部科学省は、小中学校、高校の最終学年を除き、学習内容の一部を翌年度以降に繰り越して、特例的に最大2022年度に授業内容を組み直し、学習のおくれの対策例を通知したとのこと。
 繰り返し学び、さらに理解を深めていく授業内容をスライド的に繰り越していくことは、受験を迎える最終学年にしわ寄せのように課題が重なっていくように感じられます。
具体的に繰り越していける授業内容の科目や授業の方向性があればお伺いします。
 江東区立学校感染予防ガイドラインでも、夏季休暇期間を短くすることや、土曜授業の実施を検討するとのこと。
授業時間を短縮して、1日の授業のこま数をふやすことで、内容を積み重ねて克服するなども考えられますが、これらの対応で年度内に必要な課題を習得できるのでしょうか。
全学年で適切な指導に努めていただきたいと考えますが、学習おくれの対策と課題についてお伺いします。
 次に、オンライン学習と応用についてです。
 補正予算(第3号)でICT教育の環境整備が進み、オンライン学習アプリが導入される準備がされました。
これからの学習内容が発展的に改善され、効果がどのように評価されるかは、判断が先になりますが、eライブラリーアドバンス及びスタディーサプリを活用した家庭学習で復習できることや、これからの課題があればお伺いします。
 オンライン学習で望むことは、教師と児童・生徒が会話などの心を通じて交流して励ますことのできる機会が成立し、授業が一歩ずつ進んでいくことが確認できるシステムができることです。
 現段階では、ドリル学習や講師授業を学ぶ一方的な学習ですが、試行錯誤し、教員も学びながら授業構築に励み、後の評価を怖がらず、オンライン学習を進めていくことが大切と考えます。
これらの学習形態に補足できる施策があればお伺いします。
 感染リスクの高い教科では、例えば、町や商店を調べる校外学習や自然調査学習、運動会での組体操やマーチング演奏、中学校での合唱コンクールがあります。
これらの協調をしながらお互いに気持ちに寄り添うことができる体験学習は、児童・生徒の育成にはなくてはならない機会です。
いろいろな機会を得て、体験を通して、児童・生徒は学習していたのですが、ウイルス感染防止対策により重要な機会を失ってしまいます。
参加人数を少なくして、組体操や演奏や校外学習や調査学習を発表する機会はないでしょうか、模索します。
 いろいろな行事ができないことで、オンライン学習構築が一方通行でも成立できるのであれば、体験学習の発表する機会を保護者に見ていただくなど、区独自での授業マニュアルの策定を進めることについて、考えをお伺いします。
 次に、学習環境の改善についてです。
 学習内容を翌年度に繰り越すことを特例的に認めていますが、卒業を控える小6と中3は難しいため、継続的に授業を受けるために、学級を分ける少人数授業を編成するとのこと。
そのため、小中教員3,100人を増員して、加配教員を配置することが検討されています。
 また、学習内容のおくれを補習するための学習指導員追加や授業の準備を補うスクールサポートスタッフも増員する予定。
当区の場合、どのくらいの配置となり、補強される教員等の活用が想定されるか、お伺いします。
 熱中症リスク増大で懸念されていることは体育授業です。
スポーツ庁は、呼吸困難や熱中症のリスクを避けるために、体育する児童や生徒はマスクの着用は必要ないとの見解でした。
熱中症と感染防止の両方のバランスを見ての判断と思いますが、見解をお伺いします。
 最後に、夏休みが短くなったことで、8月7日金曜日までの登下校での暑さ対策についての防御はどうでしょう。
熱中症にならないよう水分補給して、冷却処置についての考えをお伺いします。
 登下校については、日々の安全を守ってくれた保護者の協力をいただいている経緯から、改めてPTAを通して検討をしなくてはならないと考えます。
感染防止のためのマスク着用で登校、教室では窓を開けて授業を行うのか、窓を閉めてエアコンを使用して授業を行うのか。
小学校低学年にはつらい学校環境になることが考えられます。
これらの推測される夏の熱中症対策について、考えをお伺いします。
 こどもたちの健康状態に最善を尽くし、学校と保護者がともに協力してこの難局をお互いに乗り越え、こどもたちの笑顔が取り戻される、新しい学校環境と生活が育むよう要望して質問を終わります。

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  質問事項4の回答   教育長(本多健一朗)
初めに、学習のおくれへの対策と課題についてです。
 私も学校の様子を実際に見てきましたが、今月1日から始まった分散登校では、学年ごとに登校日を定め、1つの学級を半分に分けて、午前、午後それぞれ3時間程度の授業を行っております。
 こどもたちは登校の際に、健康観察シートを提出し、健康状態を教員に確認してもらってから教室に入り、教室では一つ置きに座り、窓やドアをあけたまま授業を受けております。
また、トイレや水飲み場には密集を避けるためのラインが引かれ、間隔をあけて使用するなど、感染防止に留意しながら学校生活を送っているところであります。
 授業の繰り越しについてですが、基本的に年度内に終わるよう指導計画を立てており、今後、再び臨時休業等、やむを得ない状況が生じない限り、次年度への授業の繰り越しは考えておりません。
 また、授業時間の確保については、例えば、1日7時間の授業実施は、こどもたちにとって大きな負担になるため、設定しない方向で考えており、そのかわりに、夏休み等、長期休業の短縮やオンライン学習による授業の補完、行事の精選等を通して、こどもたちの学びの保証を確実に進めてまいります。
 次に、オンライン学習と応用についてですが、6月より新たな学習ソフトを導入し、オンラインでの学習をスタートさせております。
このソフトは、授業の動画を配信することが可能であるため、予習や復習、過去に遡っての学習にも活用しやすい点が特徴ですが、学校が本ソフトの効果的な活用について十分理解し、家庭の協力を得ながら活用していくことが課題と捉えております。
 今後は、ICTを学校と家庭における学習の一体化を進める新しい学習様式として位置づけるとともに、学校と保護者とのコミュニケーションツールとしても効果的に活用していきたいと考えております。
 また、体験的な学習の保護者等への発表についての御提案ですが、通常の体育や音楽の授業等で友達と協力したり演奏したりする活動等の様子を、写真や動画等で積極的に発信していくなど、学校と連携しながらさまざまな工夫をしてまいりたいと考えております。
 次に、学習環境の改善についてです。
 まず、教員の補強についてのお尋ねですが、本区では、既に小1支援員やスタンダード強化講師など、独自に確保している人材がおりますので、それらを少人数指導や補習等に効果的に活用することで対応してまいります。
 また、運動時のマスク着用については、御指摘のとおり、熱中症や呼吸困難のリスクもあるため、マスクを外した上で、十分な間隔をあけ接触を避けるなど、活動を工夫して事故のないよう適切に対応をしてまいります。
 また、暑さ対策については、水筒を持参させるなど対策を進めていくとともに、校内においては、冷房の活用と換気を交互に行いながらの授業となると考えております。
 さらに、健康観察シートをコロナ対策以外にも効果的に活用し、こどもたちの体調管理について、家庭と学校が連携をしながら適切な対応を進めてまいります。
 

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