令和2年11月27日 第4回定例会


 質問事項2  再生可能エネルギーの利活用について。
 最初に、見える化と認識について。
 さきの臨時国会にて菅総理より、地球温暖化対策に関して、「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、脱炭素社会の実現を目指す」と宣言がありました。
電力の発電量に占める構成比で30%以上を占めている石炭火力発電への依存から抜け出していない日本は、CO2の排出について削減されていない現状です。
 2030年に電源構成を火力56%、再生可能エネルギー、20から24%、原子力、20から22%と、エネルギー基本計画の目標として再生可能エネルギーや原子力など、最大限に活用し、水素など、新たな対策も選択し策定されるとのこと。
カーボンニュートラル目標には水素は欠かせない重要な役割となります。
 しかしながら、大規模な設備導入には費用対効果などの面で多くの課題があります。
 江東区では、「水と緑豊かな地球環境にやさしいまち」を掲げ、江東区環境基本計画が推進されてきました。
平成27年3月に策定された基本計画は、数値目標を上げる管理指標と重点的に取り組む重点事業の進捗状況を評価し、管理しています。
令和元年度は46のうち21達成しました。
重点的な取組や区民協力により達成できたことがあればお伺いします。
 また、達成に至らず減少した管理指標は8ありますが、原因や改善しなくてはいけない環境があればお伺いします。
 達成された再生可能エネルギー設備を導入した区施設についてですが、区民の皆さんがどこまで認識しているのでしょうか。
太陽光発電16施設は、小中学校や環境学習情報館えこっくる江東にて電力量を見える化し、表示しています。
改築され設備が整っている学校に限りますが、児童・生徒の環境学習にどのように活用していますか。
今後、脱炭素社会につなげる学習に努めていけるのか、お伺いします。
 残念ながら故障で停止しているドイツ製の若洲風力発電施設は、どの自治体でも環境問題を考えるシンボルとして設置されていますが、耐用年数を考慮した場合、今後の利用価値をどう評価しているのでしょうか。
 私の自宅から歩いてすぐ、東京2020オリパラ競技大会を見据えた新たな観光資源の創出を目的としたマイクロ水力発電施設は、平成27年3月から稼働し、5年経過していますが、環境学習使用や発電機を望遠鏡で観察している来場者が見受けられません。
改めて重点事業の再生可能エネルギーの利活用の見える化に努め、区民が地球温暖化対策に常に認識を持てるよう行政側の姿勢を強めるべきと思いますが、対策について考えをお伺いします。
 次に、燃料電池自動車とBRTについて。
 持続可能な開発目標(SDGs)、世界を変えるための17目標の7番、「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」が掲げられています。
水素を活用した燃料電池自動車(FCV)の普及を図るため、水素を製造、供給する水素ステーションを設置している事業者に環境省が補助金を出しているのですが、導入した事業者の大半が、太陽光や風力などの再生エネルギーを使って水素をつくる要件を残念ながら守っていなかったことが、行政機関の会計検査院の指摘で判明しました。
太陽光発電に余剰電力がなかったことで、電力会社から買っていた現実があります。
 区内にも環境学習の成果を学べる水素ステーション施設があり、連携していますが、この現実について区はどう認識しているのか、お伺いします。
 燃料電池自動車(FCV)の普及について、引き続き、利活用して推進していくことが必要と考えますが、見解をお伺いします。
 10月1日、都心と臨海部を結ぶ新交通、バス・ラピッド・トランジット(BRT)が走行を開始しました。
5月運行予定を延期しての開通で、虎ノ門から晴海までの約5キロを約30分で結び、臨海部エリアの交通アクセスが向上しました。
2020オリパラ東京大会後に、江東区の豊洲市場や有明地区なども含め、計4ルートに拡大する予定です。
低床型バリアフリー燃料電池バスと、113人乗りのディーゼルハイブリットの連結バスが220円で乗車できます。
 現時点では専用レーンではなく、路線バス並みの15キロの表定速度のため、BRTの本来の性能が発揮されていませんが、区内走行路線が決定した場合、専用・優先レーンの安全確保や交通混雑緩和の課題があり心配です。
 現時点では地下鉄8号線が未整備であり、豊洲市場は交通の便が悪いため、市場の利用者が足立市場などに流れてしまっていると聞いています。
豊洲市場の千客万来施設が整い、来場者が増えることに備え、BRTと連携することで利便性が期待できると考えますが、見解をお伺いします。

▼次ページへ▲前ページに戻る

  質問事項2の回答   環境清掃部長(林英彦) 
 まず、見える化と認識についてであります。
 江東区環境基本計画では、46の管理指標を掲げ、毎年達成状況と評価を公表しています。
令和元年度に目標値を達成した、区民1人当たりのごみ量やアダプトプログラムなどは、区民参加の周知の浸透によって実績が向上、あるいは区の計画的な管理により、事業が堅実に進んだことが要因と考えております。
 一方、新型コロナウイルス感染症の影響で、一斉清掃や講座、イベントの開催は、目標値に届きませんでした。
また、河川の水質管理は、平成29年度より水質類型が見直され、以前より厳しい基準へ適用されたことが影響しています。
 次に、再エネ設備を導入した区民の認識については、区立施設の新設、または改築時に、利用者への事業周知や区報等による区民への説明をしており、一定の理解を得ていると考えておりますが、再エネ機運を高めるためにもさらなる周知を図ってまいります。
 次に、太陽光発電設備における児童や生徒への環境学習についてですが、区では、この設備を環境学習情報館など、16施設に設置しており、11か所は学校にあります。
設備を学校に1か所設置することにより、10の教室の照明を点灯でき、発電量は昇降口などに設置したモニターに表示されます。
 学校では、登下校や校庭への出入りといった目にしやすい場所へ配置しており、こどもたちが環境への関心を高める契機になっております。
 また、再生可能エネルギーの活用は、理科や社会の授業でも取り上げており、さらなる環境教育に努めてまいります。
 次に、若洲風力発電施設については、これまで自然エネルギーを活用した環境配慮のシンボルとして区民に親しまれてきましたが、設置から16年を経過したところであり、耐用年数に近づいております。
評価については、今後、施設の在り方を、全般を含め検討する必要があると考えております。
 次に、マイクロ水力発電施設については、水彩都市・江東の観光資源として活用してきました。
新型コロナウイルス感染症のため活用の機会は減っておりますが、費用対効果などを勘案しながら活用を検討してまいります。
 地球温暖化対策に対する区の姿勢については、再エネ施設の活用は、新長期計画で主要事業と位置づけております。
区立施設の新設や改築の機会を捉えて可能な限り設置を目指し、また、地球温暖化防止設備を導入する区民や事業者への費用助成など、引き続き、CO2排出削減と環境負荷の軽減に努めてまいります。
 次に、燃料電池自動車とBRTについてであります。
 今回の会計検査院の指摘は、補助金の交付要件であった水素の製造の際に必要となる電力の全てを、再エネ電力で賄うことになっていなかったことに対するものであります。
本区で直接該当する事業ではありませんが、指摘の内容については、適切な対応が必要と考えます。
 次に、燃料電池自動車の普及については、区では、燃料電池自動車や電気自動車など、次世代自動車を購入する区民へ費用を助成しております。
脱炭素社会の実現へ普及は不可欠であり、引き続き、広く周知してまいります。
 次に、豊洲市場の千客万来施設とBRTについては、東京2020オリンピック・パラリンピック終了後に、豊洲駅や豊洲市場、国際展示場などを通るルートの運行が予定され、通勤だけでなく観光での利用も予想されることから、千客万来施設への集客の効果に資するものと考えております。
今後、BRTとの連携については、必要な対応を検討してまいります。
 

▼次ページへ▲前ページに戻る