令和3年6月10日 第2回定例会


 質問事項1   地域活動の継承について
 最初に、新型コロナウイルス対策での町会活動の支援についてです。
 この1年と4か月、日々の生活の中で当たり前に思っていた共助の精神で保たれた町会活動も制限され、町内一斉清掃やラジオ体操、納涼盆踊りなどのお祭り事、防災訓練や餅つきなど、活発な活動が中止になり、例年のようなにぎやかな行事活動ができなかったことで、町会運営に疑問を持った住民はいるかもしれません。
 約6割の区民が町会費を納めていますが、行事運営が滞っている現状をどう理解しているのでしょうか。
そして、区行政として、新規の集合住宅の町会加入のサポート強化はできているのでしょうか。
現状をお伺いします。
 SPORTS & SUPPORTSを掲げている区行政の事業に対して、町会への事務委託料や防災対策・施設保全の補助金をいただく立場ですが、災害協力隊活動や要支援者協力、防災訓練を町会や自治会に委ねていることは変わりありません。
高齢者を含めた町会の人たちや、集合住宅に新たに住まわれた住民との交流の機会を、知恵を絞り事業計画を遂行する熱意ある江戸っ子気質を持った町会役員は少なくありません。
共助の精神を持ち続ける町会役員の働きや町会事業活動の必要性について、区行政の認識をお伺いします。
 そして、コロナ禍で失ってしまったまちの活性化について、区行政が改善できることがあればお伺いします。
 ホームページやSNSを利用した町会広報活動が必要であると考えます。
町会掲示板に集会所を活用したコミュニティ文化活動の勧誘を募ることも活性化されます。
 各町会発行の広報誌新聞は最大6万円の印刷代の補助しか請求できません。
個々の役員スキルで製作される広報誌は、印刷業請求ではないので区の支払いはできませんし、市販されているソフトで新聞製作して広報活動している努力は認められていません。
広報や文化活動への具体的な助成を要望した町会に柔軟な対応を進めていただき、事務委託料を含めた援助を増やすことについて考えがあればお伺いします。
 次に、地蔵尊法要の継承についてです。
 76年前の3月10日、東京大空襲があり、戦火の中、多くの犠牲者があったことは今でも語り継がれています。
墨田区の東京都慰霊堂では、遺族の方々など、多くの方々が鎮魂の願いを込めて参列しています。
 小松橋地区深川八ヶ町エリアには、千石地蔵尊と小名木川地蔵尊があり、慰霊法要が執り行われていますが、各地蔵堂やお地蔵様について、区行政としての考えをお伺いします。
 人々とともに歩み、教えを導く庶民の信仰の対象であった砂村新田六地蔵は戦没者慰霊として新たに移築され、今は地域にはなくてはならない六地蔵であり、森下の八百地蔵尊には美しい献花が絶えず、地蔵尊が維持されています。
 地元の千石地蔵尊法要では、町会以外の方々の支援も多く維持されていますが、法要行事は千石一丁目町会の事業継承となっていて、婦人会、青年部、こども会等、多くの役員の協力があって成り立っています。
 小名木川地蔵尊は、開運延命子育て地蔵尊として有形民俗文化財として指定されており、昭和26年に世話人会が発足してから来年は70周年を迎えます。
大正時代にあった石島地蔵尊などが移転合併した歴史があり、小名木川沿いの町会住民が守ってきた50周年史の記録が残っていますが、今は扇橋二丁目町会の役員有志で慰霊祭を取り仕切り、見守っています。
 戦後76年目、見守って継承している町会役員は孫世代に移りつつあります。
各町会運営とは別に、奉賛会や世話人会の維持費で成立している地蔵尊法要の継承について、次の世代につなげていくために助成できることがあればお伺いします。

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  質問事項1の回答   区長(山崎孝明)
 地域活動の継承についてであります。
 まず、新型コロナウイルス対策での町会活動の支援についてのうち、行事運営が滞っている現状の理解についてです。
 コロナ禍で、区の行事については、区民まつりなど多くの事業が中止を余儀なくされました。
毎年多くの方々の楽しみにしている行事を中止にせざるを得なかったことは、私としても実に残念な思いでありました。
一方で、各町会では、敬老のお祝いや見守り活動など、工夫を凝らし実施された活動もあり、地域のつながりを維持していただいた努力は本当にありがたく、感謝いたしております。
 次に、新規の集合住宅の町会加入のサポート強化についてですが、これまでも建設事業者等との事前協議において、加入促進の申入れや、区内不動産業者に対し、契約時に加入を勧奨するよう協力を求めております。
 また、今年度、町会・自治会による加入促進活動に活用していただくリーフレットを配布しており、今後も加入促進に向けた方策を検討してまいります。
 次に、町会役員の働きや町会事業活動の必要性の認識についてですが、役員の皆様は、地域活動の中心的な役割を担いつつ、行政との連携においても欠かせない存在であると認識しております。
 また、町会活動は、多岐にわたる活動の継続により、地域コミュニティの発展や災害時の互助の体制構築にもつながる重要な活動であると認識しております。
 次に、コロナ禍で失われたまちの活性化の改善についてです。
 今後、新型コロナウイルス感染症対策の進捗状況を注視しつつ、区が主催するイベントなどの開催などを通して、地域のにぎわいを取り戻すよう取り組んでまいります。
 次に、広報や文化活動への具体的な助成の要望への対応についてですが、各助成制度において必要な要件を満たしているか確認し、適切に対応してまいります。
 また、事務委託料や新たな援助を増やすことにつきましては、必要性や実施の効果などを踏まえて慎重に検討していく必要があるものと考えております。
 次に、地蔵尊法要の継承についてのうち、各地蔵堂やお地蔵様に関する区の考えについてです。
 本区では、東京大空襲の犠牲者への鎮魂と真の恒久平和を念願し、昭和62年12月に江東区平和都市宣言を行いました。
 また、空襲によって大きな被害を受けたまちの様子などを展示したパネル展を毎年開催しており、戦争の記憶や平和への思いを風化させない取組を実施しております。
 一方で、お尋ねの地蔵尊は、平和を希求する地域の方が、その思いを日々の生活の中で具現化したものであり、国民の大半が戦争の惨禍を知らない世代となる中、犠牲者の鎮魂と追悼、歴史を次世代へ語り継ぐための貴重な慰霊碑であると認識しております。
 次に、地蔵尊法要を次の世代へつなげていくための助成についてです。
 地蔵尊法要が地域の中で長年、町会や有志の方々により営まれてきたことや、今後も次世代につなげていく必要性のあることは、十分認識しております。
 有形民俗文化財である小名木川地蔵尊に対しては、区は文化財の保存等の目的で、これまでも奨励金を交付してきたところであります。
しかし、法要は宗教的な意味合いが含まれると思われるため、区が直接助成することは慎重に検討する必要があると考えております。
 江東区にはあちこちにお地蔵様がありますが、特に戦争の空襲の慰霊というものが各地で行われておりまして、今お話しの小名木川地蔵とか、あるいは千石地蔵、それからすぐこの役所のそばの東陽町には親子地蔵というのがあります。
親子地蔵は、空襲のときにお母さんが赤ちゃんを抱いて黒焦げになって亡くなっている姿を見て、まちの人が痛ましい思いをしてかわいそうだということで、まちの人がみんなでお金を出し合ってつくったというお地蔵様でございます。
 こうしたものはやはり、もう戦争が風化されていく中で何とか平和を希求する意味からも、しっかりと法要は、たとえ宗教的な問題であろうとも何とか残せないものかと、私自身はいつも思っているところでございます。
そうした意味で、いろいろと知恵を出し合いながら、これからもそうしたことをしっかり守り続けていきたいなというふうに思っております。
 

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