平成24年9月21日 平成24年第3回定例会



 区は、平成19年に江東区みどりと自然の基本計画を策定し、地球温暖化やヒートアイランド現象等の問題を抱え、水辺と緑を生かした空間の創出を、区民の意見を反映させながら進めてまいりました。そして、山崎区長が推進なさっている「シティー・イン・ザ・グリーン」の実現のため、区民の皆様が主役となり協働することで、生活を楽しみながら進める江東区CIGビジョンを、新たに平成24年7月に策定しました。
横十間川親水公園を初め、自然に親しめる空間となっている公共緑化の取り組みと推進にはとても感謝いたします。
そこでお伺いします。総合的なまちづくりを推進していくために必要な区民、事業者による民間緑化は、協働して取り組む仕組みを目指していますが、具体的にはどのようなことなのでしょうか。基金の活用を通じた各種助成制度とはどのような活用法なのでしょうか。

次にお伺いします。地域の生物多様性を保全する自然資源、ポケットエコスペースは、区独自のビオトープ(生物群生息空間)の呼称ですが、平成17年度は39カ所、平成21年度は44カ所と年々ふえ、今年度は49カ所、平成26年度までに54カ所の予定と計画されています。この計画は今後どのように進んでいくのでしょうか。
自然観察や環境学習の場、幼稚園や小学校につくられているポケットエコスペースは、学校関係者の管理もあり、こどもたちが貴重な生息を観測できるエリアとなっています。公園や親水公園にある13カ所のビオトープの運営管理はどのようになっているのでしょうか。
ポケットエコスペースの施行当初より生態系も変化しており、アメリカザリガニやウシガエルなど、外来種の生物に侵されていると聞きました。この地域で本来生息しているトウキョウダルマガエルなどの生物の保全、調査は、ネイチャーリーダーの存在に大変助けられていると聞いています。
児童・生徒の身近な体験スペースであり、区の生物種の絶滅を回避するためにも、区委託事業のビオトープ管理者など、ボランティア育成のネイチャーリーダー講座の推進と支援が必要と考えます。
区民が主役となり、さまざまな立場の人たちが協働する中で、ネイチャーリーダーの役割を区はどう評価しているのか、お聞かせください。

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江東区CIGビジョンについて区長(山崎孝明)


初めに、江東区CIGビジョンについてですが、水と緑の回廊に包まれた美しい町、緑の中の都市「シティー・イン・ザ・グリーン」の実現は私の夢であります。この夢の実現に向け、本年、江東区CIGビジョンを策定しました。区民一人一人が緑を育み、環境に配慮する品格のある目指すべき都市像を提示するとともに、区民、事業者、行政が一体となった取り組みを加速させてまいります。  まず、民間緑化の協働による取り組みについてであります。  「シティー・イン・ザ・グリーン」を実現するためには、区民、事業者、行政など、さまざまな主体が連携・協働していくことが不可欠であります。区民みずからが緑を育み、緑を通じたコミュニティの輪を広げるために、昨年度よりベランダガーデニング講座を行っております。  また、お店や集合住宅等の前の小さなスペースを活用した街角緑化の取り組みも始まっております。民間オフィスや商業施設の開発に伴う緑地の整備や開放もふえており、近隣住民の憩いや自然との触れ合いの場として活用されています。区としても、積極的に技術的支援に取り組んでまいります。  

次に、みどり・温暖化対策基金の活用についてでありますが、屋上やベランダ、壁面など、民間建築物上に緑地を設置する場合や、生け垣や植樹帯の緑化に対する助成について、基金を活用しております。さらに、今後、CIG事業を進めていく中で、積極的な基金の活用を図ってまいります。  

次に、ポケットエコスペースについてであります。  本区では、都会に育つこどもたちが身近に自然を感じることができる場として、他の自治体に先駆け、昭和59年より横十間川親水公園を皮切りに、多くのポケットエコスペースを整備してまいりました。長期計画では、平成26年度で54カ所を目標として、公園や学校施設に整備を進めているところであります。  今後は、ポケットエコスペースを多様な生き物の生息空間の拠点とし、河川敷や公園、街路樹などの緑と相互に結びつけ、生態系の回復や拡大を図ってまいります。  チョウチョウやトンボ、小鳥たちと町の中で出会うことができる、自然の息吹が感じられるまちづくりを目指してまいります。  

次に、公園のポケットエコスペースの管理運営についてであります。  都市における自然の再生には、区民みずからが積極的に参画することが望ましく、また必要であります。このため、区では平成8年からボランティア育成講座を開催し、また、ボランティアによる「こうとうビオトープネットワーク」の活動を支援してまいりました。  現在、ポケットエコスペースの管理は、ボランティアによって支えられています。メンバーが定期的に環境管理に携わり、地域の身近な自然を守り、引き継ぐ活動をしているところであります。  区役所の近くに田んぼがあります。間もなく稲刈りが始まるのですけれども、あそこでボランティアの人が中心になって田んぼの学校をやっていただいているのですが、田植えの時期に掘り起こしますと、ザリガニが出てきたりカエルが出てきます。こどもたちは歓声を上げて、苗を植えるよりザリガニをとったりカエルを追っかけたりするほうがおもしろそうな、非常にほほ笑ましい姿を見るのです。我々がこどものころはいっぱいいましたけれども、その後、ずっとトンボも少なくなり、カエルなどは声も聞いたことがないような状況ですが、最近になりまして、ここ数十年本当にふえてきました。そうした自然を守り引き継いでいく活動というものは非常に大事だと思います。こうした点にも「シティー・イン・ザ・グリーン」の中でのポケットエコスペースというものを大切にして、これからも育んでいかなければいけないと思いますけれども、やはりボランティアがその活動の重要な位置を占めていることは、もう皆さんも御存じのとおりだと思います。ぜひそうしたことをバックアップして、議会の皆さんにも御協力いただきたいと思います。  そうした意味で、ネイチャーリーダーの役割と評価についてですけれども、ネイチャーリーダーは、ボランティア育成講座修了者の中でも中核となる人たちを登録したもので、ポケットエコスペースの環境管理を行うばかりでなく、こどもたちへの環境教育や後輩の指導、育成なども行い、地域の自然環境活動のリーダーとして活躍しております。区では、ボランティアの支援、育成を引き続き積極的に進めてまいります。  江東区「シティー・イン・ザ・グリーン」で実現される、水と緑豊かな自然環境に優しい町にするため、区民、事業者、議会と力を合わせて取り組んでまいりますので、より一層の御協力をお願いいたします。

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