平成25年9月27日 平成25年第3回定例会



夏休みに当区では、一般社団法人電池工業会が手づくり乾電池教室を豊洲文化センターで開き、自作の乾電池で豆電球の明かりがつく感動を、多くの親子参加者が味わいました。将来のものづくり産業を支える人材育成を目指し、都教育委員会が都立工業高校20校で、ソーラーカーなどの講座を小中学生を対象に開いています。
そこで、お伺いします。本区では、このような親子で体験する手づくり、ものづくりの講座について、各団体や民間の協力を得て、どのように教室や講座が開かれているのか把握しているのでしょうか。
下町に息づく職人技、ものづくりの伝統は、多くの先人たちから受け継がれています。
そこで、お伺いします。本区では、旋盤を使用した精密な工学技術を持った町工場の経営が成り立っていた時代がありました。学校や民間企業の協力体制も含め、地域に残っているものづくりの伝統継承についての考え方をお伺いします。

次に、大学との協働による事業についてお伺いします。
日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、新型ロケット、イプシロンの打ち上げに成功しました。若田光一さんが日本人初の船長となる国際宇宙ステーションに、ロボット宇宙飛行士、KIROBOも同乗する計画です。
日本のロボット技術開発の発展は、大学や民間企業に頼っているのが現状です。区民チーム、STEP江東のソーラーカー、えこっくる002号が、鈴鹿サーキットで行われたソーラーカーレース鈴鹿2013の4時間耐久レースでクラス3位、総合4位となり、出場3回目で見事に表彰台に上がったことは大変うれしいことです。この結果は、行政、区民、協力事業者等の協働の成功例です。
そして、ソーラーカーが展示されていた、6月にえこっくる江東で開催された江東区環境フェアのロボットブースでは、「災害現場でも活躍する」をテーマとし、こどもたちにロボットを身近に感じてもらうための対戦ゲームがあり、参加者同士で楽しんでいました。
これは芝浦工業大学の学生の御協力をいただきました。同様に7月の「親子で作ろう!第11回豊洲ロボットセミナー」も、文化コミュニティ財団・豊洲文化センター主催ですが、同大学が全国展開で取り組んでいるテクノキッズプログラムの協力で、「ボクサー」というロボットを親子で一緒に組み立てていました。
この活動は、未来を託すこどもたちへ、ものづくりの体験を通して工学技術に興味を持つ機会を与えています。親子32組の参加者で応募は2倍に上り、地元の方々の参加が年々ふえていると聞いています。
手づくりロボットで技術を競う「ロボコン」のアジア太平洋の18の国と地域が参加した大会で、2005年の東京大学以来、8年ぶりに金沢工業大学が優勝したのは日本の誇りであり、各大学が技術を競い合っています。ものづくりマインドの育成に努めている中高一貫教育の芝浦工業大学中学高等学校が、平成29年に豊洲地区に移転予定です。若者がふえ、ますます活気のある江東区で、中学生からを対象とした「こうとうロボコン大会」を企画するのはいかがでしょうか。
このような各学校との技術連携について、区の考えをお聞きします。
葛飾区に東京理科大学の理学部・工学部などが移転し、区と連携して科学教育センターを開設して、小学生を対象とした科学教室を開いたり、教員を対象とした理科研修を進めると聞いております。日本の最先端技術を持つ企業とつながりがある大学との協働による事業に関して、区の考えをお伺いします。

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ものづくり産業の技術連携について地域振興部長(鈴木信幸)


 本区には、古くからものづくりの地場産業が多数あり、卓越した製造技術、技法が今日まで引き継がれております。  しかしながら、こうした金属加工や繊維、木材等の製造業は、この10年間で40%減少しております。これは主に景気動向や工場等の海外移転等によるものと推察されますが、一方で、より深刻な問題として、若者のものづくり産業に対する関心が薄れ、後継者不足のため伝統が継承されない事態が生じております。  このため、本区においては、小中学生を対象に、区内の工場見学や体験を行う産業スクーリング事業や、高校生、大学生の工場等へのインターンシップ制度を設けるなど、ものづくり文化に触れる機会を提供しながら、後継者の育成支援に努めているところであります。  お尋ねの団体や民間等による親子で体験する講座等につきましては、ガラス加工や木材産業の団体が頻繁に企画し実施しているほか、近年は大手企業がものづくりの体験教室を広範囲で展開するなど、各業界とも後継者問題に危機感を募らせ、積極的に実施しているものと認識しております。  また、ものづくりの伝統継承の考え方についてですが、後継者の育成は、地場産業の衰退に歯どめをかけるためにも、解決すべき重要課題と認識しており、今後、既存事業のレベルアップを図るとともに、区内の高校、大学及び産業団体と連携しながら支援の強化に努めてまいります。  

次に、大学との協働による事業についてのお尋ねです。  御指摘のとおり、本区豊洲地区の芝浦工業大学との連携は、区内のものづくり産業の発展のためには不可欠なものと認識しております。とりわけロボット技術に関して、同大学は全国的にも高いレベルでの研究がなされており、豊洲文化センターにおいてロボットセミナーを開催するなど、工業技術に興味を持つさまざまな機会を提供しております。  そこで、ロボット技術を競い合う大会の開催など、芝浦工業大学との技術連携における区の考えについてのお尋ねですが、同大学は、本年、文部科学省の採択を受け、大学の技術を地域に生かすべく、区と一体となって地域活性化を目指す「地(知)の拠点整備事業」をスタートさせました。  本事業のうち、ものづくりの観点からは、ロボット技術を使った見守りや健康支援、製造工程の革新の研究等、今後、区との新たなコラボレーションが期待されております。区といたしましては、こうした大学との技術連携を積極的に推進し、ものづくり産業の発展につなげていく考えであります。  また、企業とつながりのある大学との協働事業につきましては、今年度、芝浦工業大学が新たに始める、ロボット技術やマイクロ・ナノ技術等を、学生、地域、企業及び区の協働によるワークショップ方式で研究していく革新的イノベーション創出プログラム等をきっかけに、今後は新たな事業展開を検討してまいります。  

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