平成25年9月27日 平成25年第3回定例会



次に、深川東京モダン館についてお伺いします。  平成21年10月10日にオープンした深川東京モダン館は、来月で5年目に入りますが、門前仲町という立地条件がよく、多くの来場者があり、2階の多目的スペースは展示発表や地域イベントの場として活用されています。また、大正、昭和のカフェメニューが楽しめる、週末に開かれるモダンな食堂は、憩いの場として好まれています。
そこでお伺いします。この施設は、昭和初期の建築物としての有形文化財であり、観光、文化の発信をテーマとした施設としてスタートしましたが、どのような組織運営で内容、事業が進められているのでしょうか。今後の事業展開を具体的にお伺いします。
平成17年から23年まで、ボランティアの方々で組織されていた江東区文化財ガイドから継承された平成24年発足の江東区文化観光ガイドの実績は、年を追うごとに増加し、文化発信の役目を担っています。御活躍していただいているボランティアガイドの活動状況をどのように把握しているのでしょうか。
知識豊富な先輩たちに頼るところが多いです。短い時間で伝える難しさはありますが、今後の活躍に期待するところです。オリンピック・パラリンピック開催が決定し、地方や外国の観光客がふえることが予想されていますので、さらなるバックアップとサービス向上が必要と考えます。

次に、旧大石家住宅についてお伺いします。
平成8年に仙台堀川公園内ふれあいの森に移築復元された区内最古の民家建築である有形文化財旧大石家住宅は、東京9区文化財古民家の一つです。安政の大地震、大正の大津波、関東大震災、戦火といった幾つもの災害を免れた下町のシンボルです。
シルバー人材センターの協力で、土、日、祝日に開園されていますが、学校教育や地域イベントなどで、どのように江戸以降の歴史を伝える施設として利用されているのでしょうか。
また、管理について、地域の協力はどのようになっているのでしょうか。

次に、郷土資料館・歴史館についてお伺いします。
本区には、区内在住の無形文化財保有者の全作品の展示や、明治から昭和の人々の生活やその歴史を伝える民俗資料、風景や暮らしを常設で展示されているところがありません。また、23区の郷土資料館・歴史館の中には、本区の深川江戸資料館同様に、特色あるさまざまな見学体験ができる施設があります。中でも足立区立郷土博物館は、農村の誕生から戦後の開発、そして昭和初期の駅や市場で人々が働く様子を復元した8ミリフィルムで映像として見られます。驚いたことは、昭和の都営住宅の暮らしが、2間の中になつかしい家電や生活用品とともに再現されているところです。
公益財団法人東京都歴史文化財団が、両国の江戸東京博物館の分館としている都立小金井公園内の江戸東京たてもの園は、20年間の積み重ねた復元保存工事で、30棟もの明治から昭和の歴史的建造物が展示されており、東京の住宅や町がどのような変貌をたどって今に至ったかを知ることができます。
そこで、お伺いします。私たちの記憶の中にあるうちに、明治から昭和の下町の暮らしを区民の協力で歴史ある建造物の中に再現、あるいは復元し、伝えていくことが必要ではないでしょうか。深川東京モダン館や旧大石家住宅はそれに適していると思いますが、お伺いします。
1964年の東京五輪の、質素な生活でありながら希望がいっぱいにあふれていた時代の東京の姿を伝えていきましょう。また、文化財として古写真が多く保存されていますが、未来を託すこどもたちのためにも、形ある貴重な財産を、区民の方々の協力を仰ぎ、どのように公的に保存していくのかをお伺いして一般質問を終わります。

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区民が協力する文化観光について地域振興部長(鈴木信幸)


 まず、深川東京モダン館についてです。  施設の管理運営につきましては、深川観光協会が行い、事業実施等においては、富岡や門前仲町の町会関係者を含む深川東京モダン館運営委員会からの意見等を反映し、自主企画や共催事業などを行っております。  今後の事業展開につきましては、江東区の観光拠点として観光情報の収集や発信、区民等の交流拠点としての地域のまちづくり活動の支援、歴史的建造物を活用した歴史の伝承を図ることを柱に、2度、3度と足を運んでいただける事業実施に努めてまいります。  また、江東区文化観光ガイドにつきましては、ガイドの会を設け区民協働で実施していますが、随時の情報交換及び会議への出席などにより、活動状況の把握に努めているところです。  今後の運営については、ボランティアとしての自立を促すことも念頭に置きつつ、状況変化に応じた支援及び観光客へのサービス向上について検討してまいります。  

次に、旧大石家住宅についてです。  学校からの見学及び幼稚園、保育所の園児には、古民家での昔話の読み聞かせや当時の遊びなどを通じ、学校教育の場で伝承を図っております。  また、地域イベントとしてはひな飾り、五月飾り、七夕飾り、正月飾りなどの展示や、東京文化財ウィークの企画事業として東京9区文化財古民家めぐりに参加し、伝承に取り組んでおります。  旧大石家住宅の管理につきましては、開園日以外は地域のボランティアグループである旧大石家住宅友の会に、いろりの火入れ、家屋内の清掃、換気などをお願いしており、後世に伝えるために必要な保存普及を、区民の協力のもとに実施しております。  

次に、郷土資料館・歴史館についてです。  御指摘のとおり、区内に存する文化財、民俗資料等の保存及び伝承は不可欠であります。  本区では、明治期以降の資料収集、保存、展示は、中川船番所資料館において行っております。区民から寄贈された資料などをもとに、昭和30年代から40年代にかけての生活の様子を再現した「昔の生活」や、区内の町会や商店街、かつて区内を走っていた都電などを紹介した「下町の暮らし」など、郷土の歴史・文化を展示しております。  深川東京モダン館、旧大石家住宅については、それぞれの施設の特色に沿った展示に努めてまいります。  
また、古写真の保存につきましては、地域の方々が記録した貴重な古写真の寄贈に対し、区民有志による整理活動が行われており、その成果の一部として、深川東京モダン館での江東古写真展の開催や写真集を刊行いたしました。古写真は、本区の歴史と文化を振り返るとともに、私たちの暮らしの未来像を描く一助となるもので、今後とも区民の協力のもと、古写真の保存に努めてまいります。  

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