平成26年2月20日 平成26年第1回定例会



和食・日本人の伝統的な食文化についてお伺いします。
 国連教育文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に、会席料理や各地の郷土料理など、和食・日本人の伝統的な食文化が登録されました。
建築物や自然環境などの有形資産からなる世界遺産、古文書などの記録が対象となる記憶遺産と並ぶ無形文化遺産には、能楽、歌舞伎、京都の祇園祭の山鉾行事など多数登録されており、和食は22番目に登録されました。
 伝統的な日本料理は食材の持ち味を尊重して調理されたり、お節料理のように年中行事や季節とのかかわり合いが深く、自然を尊重する日本人の精神そのものです。
 登録に関しては、料理そのものより地域の人々の生活や伝統とのかかわりが評価されました。
そして、各地に根づく和食は、健康にとって理にかなっているものが多いです。
 そこで、お伺いします。
中央区築地の場外市場は毎日多くの来場者でにぎわっています。
場外市場は、海鮮丼や寿司のお店だけではなく、食材の店舗も多く、和食の象徴であります。
豊洲市場では千客万来施設が計画されていますが、そうした施設の移転に伴い、食に対する関心が高まっていくことが予想されます。
 区内の食材では亀戸大根は有名であり、古くから庶民が親しみ、現在は全国的に有名な深川めしがあります。
亀戸大根や深川めしなど、特色ある郷土料理や食材の普及について、区の考えがあればお聞かせください。
 次に、食育についてお伺いします。
 和食を無形文化遺産にしたいと最初に考えたのは京都の料理人たちと聞きました。
こどもたちが日本の伝統的な料理の魅力に触れる機会が減っていることに気がついたとのことです。
それから、和食の保護に取り組み、地域の食文化を伝え、食材や栄養を教える食育の活動を広げました。
 京都府は、食材の文化歴史や調理技術、栄養学的な知識など、広く和食を学ぶ高等教育機関をつくる構想を発表しました。
御飯と汁とお魚といった季節感や家族の健康などを考えた食卓こそが本来の和食です。
 そこで、お伺いします。
区内の小学生、中学生への授業で、食育の活動の取り組みがあればお伺いいたします。
 次に、食の伝統文化についてお伺いします。
 世界文化遺産に指定された和食の原点であるお節料理は、本来、家庭が守ってきた伝統文化です。
しかし、現在では正月用として通信販売等で買い求めている人もふえています。
 お節の「節」は季節の変わり目を意味しており、古来より正月に加えて桃の節句や七夕などを節目と考え、年中行事を楽しみ、年5回の祝いのお節料理を食べていたそうです。
お節の黒豆はまめに働き、数の子は子宝祈願、栗きんとんは金運を高めるなど、どれも縁起を担いでいます。
 2月3日の節分の際には、区内神社で豆まきが行われ、多くのこどもたちや地域の方々が楽しんでいました。
季節の変わり目、立春の前日に豆をまき、豊作を祈ることをこどもたちが理解しているのか不明ですが、正月などの年中行事とのかかわり合いを含め、和食の食の伝統文化に関して、その継承など区の認識をお聞かせください。

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ものづくり産業の技術連携について地域振興部長(鈴木信幸)


 まず、区内での和食、食材の普及についてですが、日本人の伝統的な食文化としての和食は、それぞれの地域の生活や文化の上に成り立っております。
 例えば東京の郷土料理として有名な深川めしも、もともと深川沖でとれるアサリを使った漁師の賄い飯が発祥とされており、そうした地域資源があってこその食文化でありました。
 しかし、東京湾の埋め立てが進み、昭和30年代に漁業権が放棄され、現実的には地産地消は困難な状況にあります。
とはいえ、地域の歴史をさかのぼり、そこで育まれた食文化に思いをはせて、特色ある郷土料理を味わうことは、和食の普及につながり、地域の食文化を見つめ直すよい機会であります。
そのため、現在、江東区観光協会が、地域で育む深川めしの普及活動を進めているところです。
 次に、学校における食育への取り組みについてです。
 本区は、平成22年度に、東京都教育委員会から食育研究指定地区の指定を受け、江東区の伝統野菜をテーマに取り組みを開始いたしました。
 まず、地域の食文化、食材を学ぶという点では、亀戸大根を複数の小中学校で栽培しており、毎年3月に行われる香取神社の福分けまつりに、収穫した大小さまざまな亀戸大根を奉納しています。
 砂村一本ネギは、第五砂町小学校で栽培を開始し、今では近隣の学校に種を分けるなど、取り組みが広まっております。
 また、学校給食においては、日本の伝統的な和食の型である主食、主菜、副菜、汁物を基本とし、ひな祭りの時期にはちらし寿司、節分には大豆、イワシを食材とするなど、日本の伝統行事と関連づけた行事食として児童・生徒に提供しております。
 本年1月の学校給食週間では、郷土料理の深川めしを多くの学校で実施し、本区の伝統文化について学ぶ機会を設けました。
 さらに、区民参加型イベントとして、食育展や親子料理教室を実施しており、本年度は食育展を1月下旬に学校給食週間とあわせて庁舎2階で開催し、大変多くの方にごらんいただきました。
また、小中学生が参加する「おいしいメニューコンクール」、食育標語事業も実施しております。
 今後とも、本区の特色である伝統野菜を活用し、さらなる食育推進を図ってまいります。
 次に、食の伝統文化についての御質問にお答えします。
 私たちはそれぞれの時代、地域の中の暮らしの上で、さまざまな行事や衣食住、生産の技術などを生み出してきました。
中でも和食は、年中行事とも関連して発展し、社会的環境の変化に応じた再構築、そして家族や地域のきずな、健康的な生活への貢献など、重要な社会的役割を担ってきたと認識しております。
 和食などの食文化は、長い間に培われた伝統文化であり、特に正月は、和食に関する基本的な知識や社会的・文化的特徴を再認識させられる季節であります。
 今後の継承につきましては、そうした節目も生かしながら、家庭教育、学校の授業や給食、そして地域コミュニティを通して、健康的側面やマナーを含む和食の基本を継承していくことが不可欠と考えております。

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