平成26年9月26日 平成26年第3回定例会



木造建築の新しい可能性についてお伺いします。
 「都市木造が、2020年の東京を未来へつなげる」をテーマにしたTimberizeTOKYO 2020という展覧会が開催されました。
この展覧会は、木造建築の新しい可能性を探っているものでした。
2020年オリンピック・パラリンピックを都市木造の可能性を考える貴重な機会と考え、競技施設の有明ゾーンと選手村を中心とした晴海ゾーンを模型展示していました。
 そこで、お伺いします。
オリンピック・パラリンピックの開催後に、施設がその場所にあり続けるための機能性や柔軟性、周囲との関係性について、お考えがあればお伺いします。
 次に、世代を超えて楽しめる木のぬくもりある施設についてお伺いします。
 平成20年4月より運営を開始している新宿区立四谷第四小学校跡地を利用した「四谷ひろば」は、地域住民中心のボランティアなどにより自主管理、運営がされている「地域ひろば」と、芸術活動NPO法人の「CCAAアートプラザ」、そして認定NPO法人日本グッド・トイ委員会が運営する「東京おもちゃ美術館」の3者が協働で運営している施設です。
地域ひろばなどは、新宿区の文化センターや児童館の役割を担っています。
 東京おもちゃ美術館は、本区にはないすばらしい環境で、優しさあふれる木のおもちゃを実際に手にとって遊べる、こどもからお年寄りまで世代を超えて楽しめる美術館です。
特に「おもちゃのもり」は、九州山地のヒノキ材を敷き詰めた木の香り漂う癒やしの空間であり、2,000個の木のボールの「木の砂場」は大人気エリアです。
 そこで、お伺いします。
このような木のぬくもりある施設で遊べる機会は、こどもたちの育成にはとても大切であり、優しい心を育てるには効果的であると考えます。
区内では南砂に、銘木に接することができる銘木保管庫などがありますが、親子はもちろん、さまざまな世代が集い、遊べるテーマ性ある施設はあるのでしょうか。
 例えば、材木屋の経験と知恵を結集して完成された、地域のシンボルとなり得る木材会館の民間協力を得ることも可能ではないかと考えます。
 東京おもちゃ美術館のボランティアスタッフである「遊びの案内人」の活躍はすばらしいものだと感じました。
得意分野を披露し、こどもたちと接することで、年配の方々がさらに元気に明るく、笑顔で活躍できる場になっています。
 そして、驚いたエリアは「赤ちゃん木育ひろば」です。
3歳未満のお子さんと親が、国産の杉材を活用した遊びを通して、豊かな親子コミュニケーションを楽しんでいる空間です。
このコーナーは、新宿区協働事業提案制度を活用した事業であり、グリーンサンタ基金や社会貢献団体等の援助を受け、平成23年度に新たに追加されたエリアです。
 そこで、お伺いします。
本区ではこの赤ちゃん木育ひろばのように、木を利用した親子の触れ合いを育む事業があるのでしょうか。
あるいは、今後の検討についてはいかがでしょうか。
 最後にこの2点をお伺いして、一般質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。
(拍手)

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木造建築の新しい可能性について区長(山崎孝明)


 木のぬくもりある環境整備についての御質問にお答えします。
 まず、公共建築物の木材利用についてですが、その拡大については、御指摘のとおりコスト面に課題があります。
区内で使用する木材は耐火性能が求められ、さらに区の方針の基準値を達成するため、その建築費は膨らむこととなります。
したがいまして、建設後の維持管理費を含めたトータルでのコストダウンの検証を初め、環境面への配慮といった木材利用の効果が最大限に発揮されるような工夫をしていく考えであります。
 また、具体的な拡大については、現在改定中の長期計画に沿って、新築の豊洲西小学校、豊洲シビックセンター、改築の第五大島小学校など、極力木質化に努めてまいります。
 次に、地域のシンボルについてですが、豊洲シビックセンターは、太陽光パネルや建物緑化を備えた環境性能に加え、木材利用に努めており、臨海部のシンボルとして来年度オープンの予定です。
 また、現在プロポーザルを実施中の(仮称)第二有明小・中学校は、その周辺のオリンピック・パラリンピック競技会場との調和を図るため、建物の木質化に加え、その一部を木構造とする計画であり、世界に向けて江東区のシンボルとして発信していきたいと考えております。
 今後、公共建築物の木質化の進展がより民間事業者へ波及すれば、木を前面に出した町のシンボルがふえていくものと、大いに期待しております。
 次に、木造建築の新しい可能性についてです。
 御承知のように、本区は伝統ある日本の木材産業と建築技術を世界に発信するため、区内に整備されるオリンピック・パラリンピックの恒久的な競技場について、木構造を主体とするよう、東京都に強く要望しております。
 せんだって青山で開かれた展覧会に、私も新聞を見ましてすぐ飛んでいきました。
大きな木造の競技場がミニチュアでつくられているのを見まして、本当にこれができたらいいなとつくづく感じたところであります。
いろいろな折に触れて都に対しまして、夕べも東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の幹部が来ましたので、そのことについても強く訴え、いろいろな資料も提供させていただきました。
どこかにはつくりたいという思いがあるようでございますので、今後もできるだけ何とかオリンピックレガシーとして江東区にふさわしい木造建築物を残したいと思っております。
 2020年大会の後もオリンピックレガシーとして施設が機能するためには、恒久的施設の観客席を大規模に減じることや、仮設施設の移転活用なども想定されております。
そうした対応にも木構造は利点があり、柔軟性を発揮できるものと考えております。
 また、木構造の施設は、大会後の臨海部エリアでの観光資源となることに加え、特色ある景観形成にも貢献することから、江東湾岸エリアのまちづくりにも非常に有効であると確信しております。
 次に、世代を超えて楽しめる木のぬくもりある施設についてであります。
 本区では、平成23年度の環境木づかい事業で、保育園などに配付した木材玩具が現在も活用されております。
また、環境フェアや産業まつりでは、積み木や木製おもちゃコーナーが人気を博しており、木の持つ香りや温かみが乳幼児の情操教育に効果的であると考えております。
 木に親しむ施設としては、木材・合板や地球環境、森林保全について学び、遊ぶことができる木材・合板博物館が新木場にあります。
小学生から大人までが自由に楽しめる民間の学習施設として、区内小学校も活用させていただいております。
 今後、児童館や保育園などの子育てのさまざまな場面で、「赤ちゃん木育ひろば」のような木の活用について、関係団体とも連携を図り、検討してまいります。
 

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