平成27年9月15日 平成27年第3回定例会



大綱1点目の教育の制度改革についてですが、まず初めに、総合教育会議についてお伺いします。
 教育委員会制度改革については、平成25年12月に中央教育審議会が答申し、ことし4月の法改正を経て、60年ぶりに教育委員会制度が大幅に見直されました。
 区長と教育委員会は、具体的な施策や活動は、ともに協議し方針に沿って実施していると思いますが、見直しでは、教育委員長と教育長を一本化するとしました。
 そこで、お伺いします。
本区の場合、どのような組織の調整を図ったのでしょうか。
教育には政治的中立性が求められているため、従来の制度では区長と教育委員会が話し合う公式な場はありませんでしたが、区長が教育長や教育委員会と教育施策を議論する、第1回江東区総合教育会議が5月20日に開催されました。
その必要性と今後の施策についてお伺いします。
 また、江東区総合教育会議にて山崎区長から、「オリンピック・パラリンピックに向けて、こどもたちをどのように参加させるのかを今から検討する必要がある。
知恵を出していただきたい」と示されましたが、どのような意見交換がされたのでしょうか。
 また、長期計画との整合性を図りながら目標値等を設定している教育推進プラン・江東において、区政運営と一体となった施策展開の具体的な実例があれば教えてください。
 次に、小中学校の連携教育についてお伺いします。
 学校を選ぶのは保護者や生徒の権利であります。
本区における中学校の学校選択制度については、10年の経過で、地域性を生かすことや課外活動の必要性を重視した特色ある学校づくりが進み、学校長や教員の努力に感謝するとともに、評価はされています。
特色ある学校づくりは教育の質を向上させますが、生徒数確保や、学校に序列や格差が出ないよう、教員が生徒たちに困難な課題を課していないか、懸念するところです。
 教育基本法の改正により始まった公立小中一貫校の制度や都立中高一貫校の増設は、中学校の学校選択制度と考え方に隔たりがあります。
どの地域の教育ビジョンでも、学校、家庭、地域が連携、協働して教育をより深めていくとあり、一人一人の個性や能力を伸ばし、豊かな知力や人間性と、健やかな心身を養うとあります。
地域では、各地区の青少年対策地区委員会で、町会長や地域の育成者の方々が連携しながら、さまざまな活動を通して児童・生徒を見守ってくれています。
 そこで、お伺いします。
10年が経過した中学校の学校選択制度における、特色ある学校づくりという目的は達成されているのではないかと考えます。
地域は学校を支え、学校は地域を結ぶわけですが、中学校の学校選択制度について、地域から「9年間の連続した学びを続けていることに課題がある」という意見が出ています。
 学力の向上を目的とした学校選択制度により新たな生徒を迎える中学校で、小学校との連携した指導ができているのでしょうか。
学びの連続性を意識した9年間の円滑な学習について、小中学校が協働できているのでしょうか。
開校し4年が経過した有明小・中学校での研究成果は出ているのでしょうか。
有明小学校からの卒業児童が、必ずしも有明中学校に進学していないという現実があります。
保幼小中連携教育の連続性を保たせることを目標としていますが、連携教育の実践における発展的な研究成果があればお聞きします。
 次に、地区ごとの学校選択制度についてお伺いします。
 品川区や葛飾区などの複数の区において、小中一貫カリキュラムの指導を実践しています。
三鷹市の例では、既存の小学校、中学校を存続させ、7地区を学園というエリアに分けて名称を決定し、学園歌や学園旗もつくり、小学校と中学校の一貫教育を行っています。
組織内の学校運営協議会では、小中連携のコーディネートをし、教務、生活指導や研究推進でも連続性ある運営がされています。
 そして、教育委員会の兼務発令により、小学校の教員による中学校での授業などが活発に行われています。
 また、学園の例の一つとして、コミュニティ・スクール委員会があります。
ボランティア活動を推進する地域部、地域人材の参画を促進するサポート部、広報部、評価部があり、本区で言う青少年対策地区委員会と同じ役割を持っています。
 そこで、お伺いします。
10年が経過した中学校の学校選択制度を、連合町会の出張所エリアを基本に、深川の北部、南部、亀戸、大島、砂町の5ブロックに分けて、小学校からの中学校選択を定め、連携、協働の教育を進める時期が来たのではないかと考えます。
 管理職が常に不足しているのが現状ですが、学校の伝統は、学校長を初め児童・生徒が守り、地域の方々の努力で受け継いでいく必要があります。
 小中学校の教育の連続性のために、地域の意見が届くこのエリアを学園として定め、名称を決め、地域別にしたその中で実施する小中学校の学校選択制度にすることはできないのでしょうか。
 地域教育を行う青少年対策エリアにおいて、児童・生徒の教育、育成を、小学校6年間、中学校3年間の計9年間を連続して行い、見守っていくための地区ごとの学校選択制度について、考えがあればお聞きします。

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教育の制度改革について地教育委員会事務局次長(石川直昭)


 まず、教育委員長と教育長を一本化した新教育長の設置についてですが、現教育長の任期中は経過措置が適応されており、今後、組織的な調整が求められる重要な政策課題と認識しております。
 次に、江東区総合教育会議の必要性と今後の施策についてです。
 今年度は、現在策定中の教育推進プラン・江東後期を法定の教育施策大綱として最終的に決定する役割を担っており、次年度以降は大綱の評価の役割が予定されております。
 また、江東区総合教育会議では、2020年東京オリンピック・パラリンピックへの取り組みのほか、俳句教育、特別支援教育、通学路の安全を確保するための地域の見守り活動や防犯カメラ設置などについて、活発な意見交換がありました。
 策定中の教育推進プラン・江東後期における区政運営と一体となった施策展開の具体例といたしましては、重要課題と位置づけている「2020年東京オリンピック・パラリンピックへの取組」があります。
昨年行われた「聞かせて!あなたのオリンピック・パラリンピック」をモデルの一つとして、区長部局と連携した具体的な施策展開を検討してまいります。
 次に、小中学校の連携教育についてであります。
 まず、学校選択制度における小学校と中学校の連携についてですが、他の地域から入学する児童につきましても、同じ地域から入学する児童と同様に、進学先の中学校と小学校が連携を図り、情報を共有し、入学後の指導に生かすとともに、9年間の円滑な学習について協働しております。
 開校5年目を迎えました有明小・中学校の研究成果といたしましては、こうとう学びスタンダードの小中9年間の内容の系統性を踏まえてカリキュラムを作成するなど、小中連携教育にかかわる開発的な研究を行っており、有明小学校から有明中学校に進学した生徒に中1ギャップに相当する状況は起きていない等、こどもたちの成長にも効果があらわれております。
 こうした研究の成果を、区内小中学校の連携教育の充実に生かしております。
本区では、平成24年度より江東区連携教育の日を年間2回設定し、各中学校区において相互に授業を参観し合い、教育内容の理解を深めております。
 最近では、こうとう学びスタンダードを核とした学びの連続性を意識した連携が、保幼小中で活発に行われるようになっており、それぞれの教育段階の教員等が共通理解のもと、指導を行うことができるようになっております。
 次に、地区ごとの学校選択制度についてであります。
 本区の学校選択制度は、開かれた学校づくりの促進、保護者の多様なニーズへの対応、教職員の意識改革を目的として、平成14年度から開始いたしました。
その後、小学校の選択範囲を、児童が徒歩30分で通学可能な範囲に限定するなどの改正を行い、現在に至っております。
平成24年度に保護者や地域の方々へのアンケートを実施したところ、一部に反対はあるものの、6割を超える賛同を得ております。
 御指摘のとおり、児童・生徒の健全育成のためには、青少年対策地区委員会を初めとする地域の各種団体が、継続的にこどもたちにかかわることは重要であります。
 そこで、本年4月7日現在の区立中学校在籍生徒について確認したところ、87%の生徒が同一地区内から通学しており、地域と児童・生徒との関係はおおむね継続していると評価することができます。
したがいまして、地区ごとに中学校を選択する制度の導入につきましては、今後の検討課題とさせていただきます。
 

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